しま:おはようございます。はじめに、3款1項6目スポーツ推進費、かわさき多摩川マラソン開催事業費について伺います。
はじめに、令和5年度かわさき多摩川マラソンの開催結果と課題について伺います。また、今年度の市制100周年記念大会での課題に対する取組を伺います。
市民スポーツ室担当課長:かわさき多摩川マラソンについての御質問でございますが、令和5年度につきましては、市制100周年記念のプレ大会として、車いす部門や未就学児が親子で走ることができるファミリーラン部門、特別支援学校生徒の招待枠を新設するとともに、ハーフ及び10km部門にはペースメーカーを配置するなど、誰もが楽しめる大会へとリニューアルし、5,688人の参加者を得て開催いたしましたが、一方で、定員の7,320人に対して、申込者数が6,486人に留まったところでございます。こうしたことを受け、今年度につきましては、市制100周年記念大会として参加者の更なる満足度の向上を図り、歴史的な節目にふさわしい大会となるよう、令和5年度の取組に加え、ペアランニング部門の新設、車いす部門や未就学児部門の参加枠拡大、記念グッズの提供などを企画し、参加者を募集したところ、定員の7,530人に対して、申込者数が約7,700人と定員を上回ったところでございます。
しま:次に、台風10号の影響についてです。先月末ごろ台風10号の大雨で多摩川河川敷が冠水し、多摩川緑地の運動施設などが使えなくなったとのことです。マラソンコースの被害状況と対応について伺います。
市民スポーツ室担当課長:マラソンコースの被害状況等についての御質問でございますが,台風10号の影響により、多摩川河川敷マラソンコースの一部に表面の剥離や土砂の堆積などの被害を確認したところでございます。今後につきましては、11月17日のかわさき多摩川マラソンが安全・安心に開催できるよう、関係局と連携を図りながら、コースの復旧に努めてまいります。
しま:多くの申し込みもあり、記念大会が無事開催もできそうという話でもありますので、引き続き、お願い致します。一方、その他の運動施設におきましても、多大な被害が出ております。先日、地元少年サッカーチームのボランティアの方々とともに、河川敷グラウンド上に溜まった泥等の撤去をしてきました。他施設でも、様々ボランティアで復旧に向け、できることを取り組んでいます。また、高齢者の方々からも、グラウンドゴルフができず、困っているとの声も寄せられます。みな早期復旧を強く望んでいますので、市民スポーツ室としても、スポーツ環境の確保、河川敷運動施設の早期復旧に向け、関係団体や、関係局区と連携し、取り組んでいただくようお願い致します。
しま:次に、3款1項5目文化振興費、新たなミュージアム検討事業費、岡本太郎美術館施設整備事業費について伺います。
はじめに、新たなミュージアム検討事業費について、令和5年度は執行率が約50%となっています。その理由について詳細に伺います。また、8月に岡本太郎美術館維持補修事業費の調査委託料として約700万円の流用のあと、9月には、令和6年度までの債務負担行為、約2,800万円の補正予算が計上されていますが、補正予算についての内容と執行状況を伺います。
市民文化振興室新たなミュージアム準備担当課長:新たなミュージアム検討事業費についての御質問でございますが、はじめに、執行率が約50パーセントとなった主な要因につきましては、交通量調査・解析等業務委託料の不用によるものでございます。これは、新たなミュージアムが周辺交通へ与える影響を確認するために必要な費用として、1,800万円を見込んでおりましたが、令和5年1月から所轄警察署と協議を進めていたところ、同年4月に、現時点では交通量調査を要しないこととなったため不用としたところでございます。 次に、補正予算の内容につきましては、新たなミュージアムの開設候補地への通行ルート等の基礎調査・検討に要する費用でございまして、小田急電鉄株式会社との協議が進み、令和5年8月に覚書を締結したことから、速やかに調査・検討を進めるために補正予算として議決をいただいたものでございます。執行状況につきましては、令和5年11月に小田急電鉄と協定書を締結して基礎調査・検討を始め、本年5月 に完了し、執行率は約98.8%となっております。
しま:使途の確認でありました。次に、先ほどの流用にありました、岡本太郎美術館施設整備事業費について、令和5年度の決算状況と、その要因について伺います。
岡本太郎美術館副館長:岡本太郎美術館施設整備事業費についての御質問でございますが、当館の美術作品等を適切に保存や管理、展示等行うとともに、開館から20年を超え、施設や設備の老朽化等に伴う不具合に対応するため、美術館の維持管理に向け、必要な改修等を行っているところでございます。令和5年度の決算状況につきましては、予算額17,130,000円に対し、決算額は31,700,680円となっております。決算額が増えた要因といたしましては、今後の施設改修に向けた調査等として予算を計上しておりましたが、その後の館内状況変化を受けて、作品保護の観点からより詳細な調査等を行う必要が生じたことや、老朽化等から突発的な不具合が生じ、空調機や展示室防火扉の補修のほか、調査を踏まえた応急対策工事などを行ったことによるものでございます。
しま:次に、毎年度の事業報告・評価書において、これまでも施設の劣化から計画的な補修についての指摘がありましたが、部会等での検討状況を伺います。また、これまでの本市での検討内容について伺います。
岡本太郎美術館副館長:施設改修についての質問でございますが、当館の事業評価や円滑な運営を図るため、専門家の委員で構成した文化芸術振興会議岡本太郎美術館部会を設置しており、施設・設備の整備につきまして、委員からは、以前から「施設の老化は避けがたい」や、昨年度には「今後も整備や改修については、優先順位をつけ進めていただきたい」などの意見をいただいております。施設や設備の老朽化等に伴い、年々館内状況が変化しておりますことから、昨年度、作品保護や美術館の維持管理に必要な今後の改修等に向け、施設や設備の現況調査を行ったところでございます。
しま:次に、令和5年度の美術館の施設改修等に向けた委託調査の結果、内容とその対応について伺います。
岡本太郎美術館副館長:調査結果等についての質問でございますが、改修を予定しておりました特定天井と併せて、空調設備をはじめとした設備等の老朽化が進んでいることから、今後の対応を検討するための基礎資料となるよう改修工事箇所や概算額等を取りまとめたところでございます。今年度につきましては、美術館としての維持管理の観点から、来年度にかけ債務負担行為により計上している防水改修工事の設計を速やかに進めるとともに、並行して改修工事箇所の精査や優先順位等を関係局と調整しながら、必要な設計、工事を進めてまいりたいと考えております。
しま:今答弁にありました特定天井、空調設備、防水改修工事だけでも、かなり多大な予算が必要になると見込まれ、その他の設備も、となるとまさに必要な予算が爆発している状況です。今後、様々な検討が必要となることも予測されますが、どのように議論を進めていくのか対応を伺います。
岡本太郎美術館副館長:今後の進め方についての御質問でございますが、改修工事の内容が、複雑かつ多岐にわたることから、その必要性や優先順位、手法などについて調整を行った後、設計段階等において詳細な検討を行い、適切な事業費を算出いたしまして、予算について議会にお諮りするとともに、適宜必要な情報提供を行ってまいります。
しま:令和5年度は、8回の流用、令和4年度、令和3年度においても、予算額を超えた決算となっています。突発的な工事等の対応ということで、やむを得ない部分は理解しますが、今後、多大な予算で複雑かつ多岐な改修工事を検討、実施していくのであれば、より計画的に進めていく必要があると思います。令和2年度の事業報告・評価書には、「いつ思いがけないところから重大事故が発生してきても、おかしくない状況といえよう。」という厳しい外部評価や、湿気対策として重要な空調でありますが、同年指定管理者制度活用事業評価シートでは、「長期休館の際には、壁面等にカビが発生したが、薬剤を使用し、早急に原状回復を行った」ということもありました。岡本太郎美術館は、平成4年の議事録によると時価約500億円の作品を岡本氏から寄贈を受けたことを機に、その後、候補地等様々な議論を経て設立されました。令和5年は歴代2番目の10万人を超える来場者数でまもなく総来場者数も200万人に達する市民に親しまれている貴重な文化施設だと思いますので、今後、計画的な施設整備についても、適宜、お示しいただくようお願い致します。